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INTERVIEW
監督(脚本・衣装・音楽) : Koji Uehara
インタビュー
Q. 映画を作ろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?また、その業界にいた訳ではなかった事を考えると不安はなかったですか?
A. 映画が好きでずっと作りたかったからです。
あと、ある出会いですね。それが自分を前に進ませてくれました。不安は今日一歩進む時にもあります。何をしてても不安はあるので。
Q. 虹が落ちるという非常に独特なタイトルですか、どんな時に思い付きましたか?
A. 消えるってなんか寂しいなと感じました。
あと主人公に才能がある事を1発で分かってもらう為に説得力を持たせるにはどうしたら良いかを考えましたね。そこで浮かんだ言葉でした。
Q. 海外で賞を獲るなど評価が高まってきていますが、初めから海外は視野にあったんですか?
A. 英訳を初めからつけてはいたんですが、そもそも映画を作る時に国境は気にしていません。単純に評価されて嬉しいなっていうのが率直な気持ちです。海外を狙うとか何かを狙うよりは、絶対に色褪せない名作を作りたいです。もちろん沢山の人、国で評価されるのは嬉しいです。でも日本で作品を作る以上、日本のマーケットに絶望したくはないです。
Q. 監督ご自身が1番共感している登場人物は誰でしょうか?
A. 当たり前に公平です。共感の定義も難しいですが。
でもそれは公平という人物を演じてくれた守山くんの力が本当に大きいです。自分の作品でここまで感動出来たのは間違いなく彼の力です。
Q. 役者をやらないのか?という声が沢山出ていますが、そこへの挑戦は今後もないですか?
A. ないです。全く興味がないです。
守山くんがいる、畦田さんがいる、白磯くんがいる。ボクの出番は必要ないです。素晴らしい役者さんが日本には沢山います。必要性を感じないです。
Q. 映画の見どころは役者とインタビューで答えている事が多いですよね?その真意は?
A. あくまで考えは人それぞれなんでしょうが、それが言えないなら何故ボクは彼らと出会ったのか分からなくなります。“本物だ”、“クリエイティブだ”の前に、人として同じ時代に彼らに出会い、作品を作れた事が全てです。綺麗事と笑う方もいるでしょう。ただ彼らを差し置いて自分の演出、脚本、構成、画力、などを見所とボクには言えません。
Q. 役者さんへの愛が素晴らしいですね。その根源はどんなところから来るのでしょうか?
A. ボクを監督にしてくれた方達だからです。これから出会う方々もきっとそうでしょう。とは言えボクは演出に誰も口を挟ませないので、馴れ合いとはまた違います。
Q.今の日本映画に対して思う事はありますか?
A. 忖度なしでオーディションで役者を選ぶべきだと思います。もちろん全ての人物をそうする必要はありませんが、誰かのプロモーションビデオを作っている場合ではないと思います。
Q.この映画は愛や友情といった綺麗なものと凄惨なバイオレンスのバランスが他には絶対に無い、そこがこの作品の素晴らしさの1つだと思っています。そういった面で特に意識した事は何ですか?
A. 愛や友情を綺麗なものだとは思っていません。それが人を傷つけ、裏切り、時には命を奪う事すらあります。そして暴力を一概に悪だとは言い切れない自分もいます。もし自分の大切な人が傷つけられたら?そんな事を思うと難しいテーマだと思っています。多分双方を冷静に見ているからこそ、違和感のない作品になったんだと思います。
Q.今後の活躍を様々なジャンルの方々が期待しています。展望や目標はありますか?
A. とりあえず映画監督として誰もが知る人間になる事です。そうしないとお金も人も集まらない。=作品を作れないので。
ただもしそうなったとしても変わらない自分でいないと虹落ちを超える作品は作れません。
あとは強く優しく生きていたいです。
それも守らないと虹落ちを超える作品は作れません。
馬鹿みたいな話なんですが、馬鹿なんで仕方ないです。
Q.強く優しくとは監督にとってどういう事でしょうか?
A. ラストシーンの公平そのものです。
観てもらえたら必ず分かってもらえます。
次回作も本当に楽しみにしています。
ありがとうございました。
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